『うけい ― 勾玉と剣が示した神の心』(電子本)
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『うけい ― 勾玉と剣が示した神の心』
序文
日本神話において、力が振るわれなかった決定的瞬間がある。
それが、**天照大神**と
**須佐之男命**が交わした〈うけい〉である。
この出来事は、勝者を決めるためのものではなかった。
また、罪を裁く裁判でもない。
言葉・象徴・生成によって、心の在り方そのものを天地に示す??
それは、日本列島における最も古い「秩序の成立儀礼」であった。
目次(20章構成)
第1章 高天原に忍び寄った疑念
須佐之男命の昇天は、なぜ「恐れ」として受け取られたのか。
第2章 泣く神・須佐之男命
乱暴者として描かれる前の、悲嘆の神の姿。
第3章 迎え撃つ天照大神
武装して現れた理由と、太陽神の統治者としての顔。
第4章 なぜ戦いは選ばれなかったのか
力ではなく〈うけい〉が選ばれた必然。
第5章 〈うけい〉という思想
占い・誓約・裁定が未分化だった時代の知恵。
第6章 天の安河という境界
この儀礼が「境」で行われた意味。
第7章 剣を差し出すという行為
十拳剣が象徴する、攻撃ではない力。
第8章 勾玉を託すという信頼
八坂瓊の勾玉が持つ霊的中枢性。
第9章 噛み、息を吹きかける
身体と言葉が一致する神の行為。
第10章 三柱の女神の誕生
剣から生まれた命が示す意味。
第11章 五柱の男神の誕生
勾玉から生まれた命が示す意味。
第12章 判定の論理
「誰の物から生まれたか」という神話的思考。
第13章 勝敗なき裁定
うけいが争いを終わらせた理由。
第14章 潔白と荒ぶりは矛盾しない
須佐之男命の二面性。
第15章 言霊が現実を生む世界
言葉が存在を生むという日本的宇宙観。
第16章 統治者としての天照大神
裁定を下す者の位置と責任。
第17章 うけいの後に起きた破綻
なぜ天岩戸へと至ったのか。
第18章 秩序儀礼としての限界
裁定だけでは統治は完結しない。
第19章 阿波的視点からの再読
勾玉文化・言霊信仰の土地から見る〈うけい〉。
