阿波に宿る二つの天の岩戸伝説の矛盾どちらが本物かの真実(電子本)
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阿波に宿る二つの天の岩戸伝説の矛盾どちらが本物かの真実
序文
天の岩戸は一つだが、阿波の地には、静かに並び立つ二つの岩戸伝承がある。いずれも天照大神の隠れ坐す場所と語られ、いずれも人知れず時を超えてきた。
本書は、優劣や断定ではなく、土地・記憶・祈りの重なりから、その「真実」に迫る試みである。
第1章 天の岩戸神話の原像
天照大神が隠れ、世界が闇に沈む神話の核心を整理し、岩戸が象徴する意味を見つめ直す。
第2章 阿波という舞台
なぜ阿波なのか。地形、古道、水系、祭祀痕跡から、神話受容の土壌を探る。
第3章 二つの岩戸が語られる理由
単一化されがちな神話が、阿波では二重化された背景を考察する。
第4章 第一の岩戸伝承の所在
社伝・地名・古記録に基づき、第一の岩戸とされる場所の来歴を辿る。
第5章 第一の岩戸に残る祭祀の痕跡
磐座、注連、周辺遺構から、古層の信仰がいかに継承されたかを読む。
第6章 第二の岩戸伝承の所在
もう一つの岩戸が語られる地の成立と、地域に根差す語りを整理する。
第7章 第二の岩戸に宿る物語
祭礼、口承、地元伝承が織りなす独自の神話的世界を描く。
第8章 地形が語る二つの真実
洞穴の形状、光の入り方、水の流れが神話解釈に与える影響を比較する。
第9章 光と闇の演出
岩戸開きの場面が、自然現象としてどのように体験されたかを考える。
第10章 神楽と岩戸
神楽岩・神楽の成立と、岩戸儀礼との関係を阿波の事例から検証する。
第11章 記紀との距離
『古事記』『日本書紀』の記述と、阿波伝承の差異と共鳴点を整理する。
第12章 地方神話の正統性
中央史観に対し、地方神話が持つ「正しさ」とは何かを問い直す。
第13章 磐座信仰の連なり
阿波各地の磐座・巨石信仰を通して、岩戸信仰の広がりを描く。
第14章 天照大神の足跡
阿波に点在する天照信仰の痕跡を結び、岩戸伝説との関係を探る。
第15章 二つは対立か、重層か
どちらが本物かという問いを、重なり合う信仰の構造として再定義する。
第16章 時間が選んだ岩戸
信仰が生き残る条件を、二つの岩戸の歩みから考察する。
第17章 沈黙する史料、語り続ける土地
文字に残らぬ真実が、土地の記憶として残る過程を追う。
第18章 阿波神話の核心
二つの岩戸が示す、阿波神話の中心思想を掘り下げる。
第19章 本物とは何か
歴史的事実と信仰的真実の違いを整理し、「本物」の意味を再考する。
第20章 間違いだらけの阿波古事記研究会の横暴
特定の解釈だけを正統とし、地域伝承や現地の声を排してきた姿勢が、阿波神話の多層性を見えなくしてきたことを指摘する。
補論 間違いだらけの阿波古事記研究会の横暴
学術を名乗りながら、特定の解釈のみを正統とし、異なる伝承や地域の声を排除する姿勢は、研究ではなく支配に近い。
現地調査の軽視、中央史観への無自覚な追従が、阿波の多層的神話理解を狭めてきた実態を簡潔に指摘する。
第21章 教育委員会はどう対応するのか――その責任
複数の伝承が存在する事実を隠さず示し、子どもたちが自ら考える材料として提示することこそが、教育に課された責任である。
