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勾玉の歴史は、帥升から始まった ― 倭国王と神宝が結ばれた、最初の記憶 ―(電子本)

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勾玉の歴史は、帥升から始まった ― 倭国王と神宝が結ばれた、最初の記憶 ―

序文

日本列島において、勾玉は単なる装身具ではなかった。それは「身につける権威」であり、「祈りのかたち」であり、そして王であることを示す沈黙の証だった。

考古学は勾玉の起源を縄文にまで遡らせる。だが、「誰が」「何のために」勾玉を持ったのかという問いには、いまだ明確な答えが与えられていない。

本書は、その問いの出発点に中国史書にただ一度だけ名を残す倭国王、「帥升」を据える。

彼の時代、倭は初めて「王」として認識され、同時に勾玉は「王権の象徴」へと変質した。ここから、日本の勾玉史は始まったのである。

目次(全20章)

第1章 勾玉とは何か
石でも宝石でもない、「霊性を帯びた形」。

第2章 縄文の勾玉と装身具文化
祈りと自然に近かった最初の勾玉。

第3章 弥生社会の成立と首長の誕生
身分差が生まれ、装身具が意味を持ち始める。

第4章 中国史書に現れた倭国
外から見た日本列島の最初の記録。

第5章 帥升という名の異質さ
なぜ彼だけが名を残したのか。

第6章 「王」と認められるということ
称号と権威の成立条件。

第7章 王権と宝物の関係
王は必ず「象徴」を必要とした。

第8章 勾玉はなぜ選ばれたのか
剣でも鏡でもない理由。

第9章 翡翠・碧玉・石の選択
素材が語る政治と信仰。

第10章 帥升の時代の勾玉文化
墓・祭祀・副葬品の変化。

第11章 勾玉と呪術的権威
身につけることで力を得る思想。

第12章 王の身体と勾玉
首・胸・腰に宿る意味。

第13章 地方首長への拡散
王の象徴が地方へ伝播する。

第14章 勾玉の規格化と序列
形が整えられていく理由。

第15章 卑弥呼以前の王権構造
帥升は孤立した存在ではなかった。

第16章 なぜ帥升は語られなくなったのか
記紀が沈黙した理由。

第17章 勾玉が神話へ移行する過程
歴史から神話への転位。

第18章 三種の神器と勾玉
国家神話に組み込まれた石。

第19章 考古学が語らない部分
物が語る、もう一つの歴史。

第20章 勾玉の始まりを、もう一度考える
帥升から続く「王のかたち」。

補記
本書は断定を目的としない。史書・考古資料・形状の変化を重ね合わせ、「勾玉の歴史はどこで王権と結びついたのか」その一点を静かに照らし出す試みである。

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