『大国主と海部族を生んだ阿波 ――王なき国が作った日本のかたち ―(電子本)
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『大国主と海部族を生んだ阿波 ――王なき国が作った日本のかたち ―
序文(立ち読み)
日本神話の中心に座る大国主。しかし、その物語は「出雲」だけで完結してはいない。海と川を自在に行き来し、交易と祭祀を同時に担った人々――海部族。
彼らが生き、育ち、力を蓄えた地こそが、阿波であった。この書は、大国主という存在と、海部族という見えない主体を通して、阿波が日本の原型を形づくった理由を静かに辿る試みである。
目次(20章)
第1章 神話の中心にいるはずの大国主
なぜ大国主は「創る神」とされたのか
天孫ではない神が主役になった理由
第2章 出雲神話は本当に出雲だけの物語か
記紀に描かれない地理的空白
神話が隠した別の舞台
第3章 阿波という「始まりの地」
山・川・海が揃う特異な土地
文明が育つ条件をすべて持つ国
第4章 海部族とは何者か
単なる漁民ではない
航海・交易・祭祀を担った専門集団
第5章 海を支配した者が国を動かした時代
陸の王ではなく、
水の道を知る者が中心だった日本
第6章 阿波に集積した海部族の痕跡
地名・神社・伝承に残る痕
阿波が海部族の拠点だった理由
第7章 大国主は「王」ではなかった
支配者ではなく調整者
力を束ねる存在としての神
第8章 国作りとは何を意味したのか
武力ではない統合
交易と祭祀による国の形成
第9章 阿波で育った政治のかたち
王を置かない統治
合意と分配による社会
第10章 国譲り神話の本当の意味
敗北ではない
役割の移行としての「譲り」
第11章 なぜ阿波は歴史の表舞台から消えたのか
記紀編集の視点
中央集権に不都合だった国
第12章 海部族の名が消された理由
血筋ではなく機能を持つ民
系譜に残せなかった存在
第13章 出雲大社に残る阿波の影
祭祀構造・思想の共通点
神話に刻まれた痕跡
第14章 阿波と出雲を結ぶ水の道
瀬戸内海・吉野川・海流
神話を運んだルート
第15章 勾玉と交易が結んだ信仰圏
装身具は権威ではなく信号
海部族のネットワーク
第16章 王なき国が長く続いた理由
争わず、奪わず、積み上げる社会
阿波モデルの強さ
第17章 大国主が選ばれた理由
血統ではない
「調和できる者」が神となった
第18章 阿波はなぜ「始まり」だったのか
地理・文化・人の流れ
偶然ではない必然
第19章 消された歴史を読み直す意味
神話を疑うことではない
深く理解するための視点
第20章 阿波から見た日本の原型
中央ではなく周縁から始まった国
未来に残すべきもう一つの日本像
