神話は、なぜ生まれたのか――人類が「物語」に託した記憶と祈り――
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神話は、なぜ生まれたのか――人類が「物語」に託した記憶と祈り――
序文
人類は、文字を持つ以前から「語る」ことで世界を理解してきた。
雷はなぜ落ちるのか。死者はどこへ行くのか。なぜ生きねばならないのか。
その答えとして生まれたのが、神話である。
本書は、神話を迷信でも空想でもなく、「人類最古の思考体系」として読み解いていく。
目次(20章)
第1章 神話とは何か
神話は単なる昔話ではない。
それは世界の成り立ちを説明するための「最初の学問」であり、「最初の哲学」だった。
第2章 なぜ人は世界を説明したかったのか
自然は恐ろしく、不可解だった。
神話は恐怖を意味へと変換するために生まれた。
第3章 神話はいつ生まれたのか
狩猟採集時代、すでに神話的思考は存在していた。
神話は文明と同時に始まったのではない。
第4章 雷・太陽・大地が神になった理由
自然現象が神格化された背景には、人間の生存本能があった。
第5章 死という最大の謎
神話の中心には常に「死」がある。
死を語ることで、人は生を肯定しようとした。
第6章 神話と儀礼の関係
神話は語られるだけでなく、演じられた。
祭祀と神話は切り離せない。
第7章 神話は誰のために語られたのか
神話は支配の道具か、それとも共同体の記憶か。
第8章 王と神話
王はなぜ神の血を引く存在とされたのか。
政治と神話の結びつきを読み解く。
第9章 神話と時間感覚
神話の時間は直線ではない。
循環する時間観が、神話世界を形づくった。
第10章 女性神と生命の神話
多くの神話で、生命の源は女性神として描かれる。
そこにある人類共通の感覚とは。
第11章 英雄神話はなぜ生まれたのか
英雄は、理想の人間像であり、苦悩の象徴でもあった。
第12章 神話と道徳
善悪の基準はどこから来たのか。
神話は倫理の原型でもある。
第13章 神話は嘘なのか
事実ではなくとも、真実である。
神話の「真実性」を考える。
第14章 文字を持たない社会と神話
文字なき社会において、神話は記録装置だった。
第15章 神話と記憶の技術
神話は、忘れないための仕組みである。
第16章 神話が失われた時代
合理主義は神話を否定した。
しかし同時に、人は別の神話を生み出した。
第17章 現代に残る神話的思考
国家、経済、科学にも神話構造は潜んでいる。
第18章 日本神話に見る「生き方の型」
日本神話が語るのは、勝利よりも調和である。
第19章 神話は終わったのか
神話は形を変えて、今も生きている。
第20章 それでも人は神話を語る
神話とは、人が人であるために必要な物語なのだ。
あとがき
神話は過去の遺物ではない。
それは今も、人間の深層で静かに語られ続けている。
