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空海(弘法大師)― 同行二人に宿る発想と信仰 ―(電子本)

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空海(弘法大師)― 同行二人に宿る発想と信仰 ―

序文(立ち読み用)

「同行二人」という言葉は、四国遍路の世界ではあまりにも自然に使われてきた。だが、それが何を意味するのかを、私たちは本当に考えてきただろうか。

標語でも教義でもないこの言葉は、説明されぬまま千年を越えて生き続けている。空海は、死後に仏となって人々を導く存在になったわけではない。

奇跡を起こす聖者としてのみ信仰された存在でもなかった。遍路の中で人々が感じてきたのは、「導かれる」感覚ではなく、「独りではない」という静かな確信である。

同行二人とは、信じることで成立する信仰ではない。歩くという行為の中で、自然に立ち上がってしまう感覚である。

本書は、空海がこの国に残した「人が孤立しないための発想」と、その構造を読み解いていく。

目次(20章構成)

第1章 同行二人という不可思議な言葉
説明されないまま、千年使われ続けた思想。

第2章 なぜ空海は「去った人」にならなかったのか
死後も不在にならない存在の成立。

第3章 仏でも神でもない「同行者」という位置
導く者でも、裁く者でもない在り方。

第4章 密教における「共在」の発想
一人で修するが、独りではないという構造。

第5章 空海の修行観は個人主義ではなかった
悟りを個人に閉じない思想。

第6章 山林修行と同行の感覚
孤独の中で、孤独にさせない思想。

第7章 同行二人は教義ではない
信じなくても、成立してしまう仕組み。

第8章 大師はどこに「在る」のか
場所ではなく、関係としての存在。

第9章 道が修行になるという発想
修行空間の再定義。

第10章 なぜ姿を持たない同行者なのか
像を拒み、言葉を残さなかった理由。

第11章 同行二人と身体感覚
歩く・疲れる・迷うことが修行になるとき。

第12章 一人で歩くことを許す思想
集団化しない修行の強さ。

第13章 空海は何を「残さなかった」のか
教祖にならなかった選択。

第14章 信仰はどのように生まれたのか
教えずに伝わるという逆説。

第15章 同行二人が支えた人々
弱者・病者・孤独な者の回路。

第16章 なぜ遍路は制度化されなかったのか
管理されない信仰の生命力。

第17章 空海は人格ではなく「機能」となった
祈られる存在から、働く存在へ。

第18章 同行二人という日本的宗教観
西洋的救済と異なる在り方。

第19章 空海思想が崩れなかった理由
時代が変わっても失われない核。

第20章 今、同行二人が生きる意味
孤独が常態となった現代への応答。

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