『阿波邪馬台国と大人制度』 ―― 魏志倭人伝が語る祭祀国家の実像 ――(電子本)
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『阿波邪馬台国と大人制度』 ―― 魏志倭人伝が語る祭祀国家の実像 ――(電子本)
序文(立ち読み用)
三世紀、中国の史書『魏志倭人伝』には、倭国に「大人」と「下戸」という階層制度が存在したと記されている。
これは単なる身分差ではなく、社会秩序そのものを規定する構造であった。さらに興味深いのは、「大人が下戸を避ける」という逆転的記述である。
この不可解な制度は何を意味するのか。本書は、この記述を鍵として、邪馬台国の所在地を阿波に求める仮説を検証する。
阿波には古来、忌部氏という祭祀集団が存在し、神山・剣山を中心とした霊山信仰が広がっていた。吉野川流域には勾玉文化や鉱物祭祀の痕跡も残る。
もし邪馬台国が祭政一致国家であったならば、その社会制度は祭祀構造として理解できるはずである。
大人とは何者か。下戸とは何者か。そしてなぜ避け合ったのか。本書は、魏志倭人伝の一節から、阿波を「始まりの国」とする可能性を探る。
目次:(20章構成)
第1章 魏志倭人伝という史料
史書としての信頼性と限界。
第2章 大人と下戸の原文解読
漢文原典から制度を読み解く。
第3章 「避讓」の意味
なぜ上位者が下位者を避けたのか。
第4章 邪馬台国の社会階層構造
祭祀国家モデルの再構築。
第5章 卑弥呼の鬼道政治
卑弥呼の宗教的権威。
第6章 男弟の政治補佐体制
二重権力構造の分析。
第7章 忌部氏の正体
阿波に残る祭祀集団。
第8章 神山と霊山信仰
鬼道拠点としての山岳。
第9章 剣山と王権象徴
聖山思想の可能性。
第10章 吉野川流域の集落構造
川が生んだ社会秩序。
第11章 勾玉文化と支配階層
王権象徴としての玉。
第12章 鉱物資源と祭祀経済
朱・水銀・石英の役割。
第13章 阿波海部氏と外交
外部世界との接点。
第14章 穢れ観念と接触規制
大人制度の宗教的背景。
第15章 出雲との比較
出雲祭祀構造との共通点。
第16章 大和説との対比
畿内説との構造比較。
第17章 祭政一致国家のモデル
神権政治の再構築。
第18章 阿波邪馬台国の地理的整合性
魏志の距離問題を検証。
第19章 大人制度の歴史的継承
後世への影響。
第20章 始まりの国・阿波
制度が示す国家起源。
