『古事記には登場しない神!秀真伝「菊理姫」の謎』 ―― くくり姫=奴奈川姫説を読み解く ――(電子本)
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『古事記には登場しない神!秀真伝「菊理姫」の謎』 ―― くくり姫=奴奈川姫説を読み解く ――(電子本)
序文(立ち読み用)
日本神話の中で、ひときわ不思議な存在がいる。それが**菊理姫(くくり姫)**である。
それは、黄泉の国で対立したイザナギとイザナミの間に入り、仲裁した神としてである。しかし奇妙なことに、そのとき何を語ったのかは一切記されていない。
この沈黙は、日本神話最大級の謎の一つである。ところが古代の異伝とされる**秀真伝**では、この菊理姫は単なる仲裁の神ではない。
そこでは、神と神、人と国を結ぶ重要な存在として描かれている。「くくり」とは括る・結ぶ・統合するという意味を持つ言葉である。
つまり菊理姫とは、天地を結び、国をまとめる神とも解釈できるのである。さらに興味深い説がある。
それは、菊理姫=奴奈川姫説である。奴奈川姫は、翡翠の産地として知られる阿波国の女神であり、大国主命の妃として知られている。
もしこの二つの神が同一の存在であるならば、そこには翡翠文化・巫女王・国家祭祀という古代日本の重要な要素が隠されていることになる。
本書では、この謎の神・菊理姫を中心に、日本神話の見えない部分を読み解いていく。そしてその先に見えてくるのは、もう一つの日本神話の姿である。
目次:章構成(20章)
第1章 菊理姫という謎の神
日本神話の中でも極めて記録の少ない神である菊理姫の存在と、その神格の特徴を概観する。
第2章 古事記に登場しない理由
古事記に菊理姫が登場しない理由と、神話編集の背景を考察する。
第3章 日本書紀に残された一行の記録
黄泉の国の場面における菊理姫の登場と、その意味を読み解く。
第4章 菊理姫が語った言葉の謎
日本書紀で省略された「仲裁の言葉」の意味を推測する。
第5章 「くくり」という言葉の意味
括る・結ぶという古語から神名の意味を解釈する。
第6章 秀真伝における菊理姫
秀真伝の記述から見える菊理姫の役割を分析する。
第7章 神々を結ぶ女神
天地・神・人を結ぶ存在としての菊理姫の神格。
第8章 白山信仰の中心神
白山信仰と菊理姫の関係を解説する。
(代表神社:白山比咩神社)
第9章 伊邪那岐・伊邪那美との関係
夫婦神の仲裁神としての役割を分析する。
第10章 古代巫女王の可能性
菊理姫が実在した巫女王の神格化である可能性を探る。
第11章 奴奈川姫という女神
越の国に伝わる女神・奴奈川姫の伝承を解説する。
第12章 翡翠の女神
奴奈川姫と翡翠文化の関係。
第13章 大国主命との婚姻
奴奈川姫と大国主命との神話。
第14章 菊理姫=奴奈川姫説
二つの女神の共通点を比較する。
第15章 翡翠文化と古代祭祀
翡翠と国家祭祀の関係を考察する。
第16章 勾玉文化との関係
勾玉と巫女王信仰の関係。
第17章 消された女神
なぜ菊理姫の記録が少ないのかを考察する。
第18章 古代国家と女神信仰
国家成立期における女神信仰の役割。
第19章 阿波神話との接点
阿波に残る神話と菊理姫の関係を考察する。
第20章 もう一つの日本神話
菊理姫を軸に見えてくる日本神話の新しい姿。
