『17の菊花紋が語る 阿波天磐戸神社の謎 ―― 天岩戸神話はなぜ阿波に残ったのか ――』(電子本)
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『17の菊花紋が語る 阿波天磐戸神社の謎 ―― 天岩戸神話はなぜ阿波に残ったのか ――』(電子本)
序文(立ち読み用)
日本神話の中でも、とりわけ強い印象を残す物語が天岩戸神話である。天照大神が岩戸に隠れ、世界が闇に包まれ、神々が集い、再び光が戻るというこの神話は、日本人の精神文化の源流として語り継がれてきた。
その一方で、この神話がどこで伝承され、どのような土地に痕跡を残したのかという問題は、いまだ多くの謎を残している。
その中で注目されるのが、阿波に伝わる天磐戸神社の存在である。しかも、この神社には「17の菊花紋」という特異な伝承が語られ、単なる地方神社の枠を超えた深い歴史性を感じさせる。
本書は、阿波天磐戸神社に残る神話的記憶と、17の菊花紋に込められた象徴性を手がかりに、天岩戸神話のもう一つの舞台としての阿波を読み解こうとするものである。
神話は物語であると同時に、土地の記憶でもある。その記憶をたどることで、私たちは消された古代の風景に再び光を当てることができるかもしれない。
第一章 天岩戸神話とは何か
天照大神の岩戸隠れ神話の基本構造と意味を読み解く。
第二章 神話はどこで生まれたのか
神話が生まれる背景には土地の記憶があることを考察する。
第三章 阿波に残る天磐戸神社
阿波に伝わる天磐戸神社の由緒と特徴を見つめる。
第四章 なぜ阿波に天岩戸伝承があるのか
高千穂だけではない神話伝承の広がりを検証する。
第五章 17の菊花紋の異様さ
神社に伝わる17の菊花紋が持つ特異性を掘り下げる。
第六章 菊花紋は何を意味するのか
菊花紋の象徴性と王権との関わりを探る。
第七章 17という数に込められた暗示
数そのものが古代信仰の中で持つ意味を考察する。
第八章 阿波と王権の接点
阿波が古代王権と無関係ではなかった可能性を探る。
第九章 神紋としての菊と神社の格
神紋の使用が示す神社の立場と由緒の重みを考える。
第十章 天照大神信仰の阿波的特徴
阿波における天照大神信仰の独自性を読み解く。
第十一章 岩戸は象徴か実在か
岩戸を神話上の象徴として見るか、地形記憶として見るかを問う。
第十二章 巨石信仰と岩屋信仰の系譜
古代の自然信仰が天岩戸神話へどう重なったのかを見る。
第十三章 祭祀の地としての阿波
阿波が古代祭祀の重要地であった可能性を考察する。
第十四章 隠された神話の本拠地
表の歴史からこぼれ落ちた神話の中心地という視点を提示する。
第十五章 記紀に書かれなかった地方伝承
中央史観の背後で消された地方神話の痕跡を追う。
第十六章 天磐戸神社の祀りと継承
地域の信仰として神社がどう守られてきたかを見つめる。
第十七章 阿波神話と皇統伝承の接点
阿波の神話が皇統伝承と結びつく可能性を考える。
第十八章 17の菊花紋は誰が残したのか
意図的に残された象徴か、古層の痕跡かを推理する。
第十九章 天岩戸神話の新しい舞台
阿波を天岩戸神話の有力な舞台として再評価する。
第二十章 阿波から神話の源流を見直す
天磐戸神社の謎を通して、日本神話全体を再読する。
