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鉱物資源に目を向けた忌部の物語 ―― 阿波の山河に眠る朱・鉄・翡翠・石英と、古代祭祀氏族の謎 ――(電子本)

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鉱物資源に目を向けた忌部の物語 ―― 阿波の山河に眠る朱・鉄・翡翠・石英と、古代祭祀氏族の謎 ――(電子本)


■序文(立ち読み用)

阿波忌部は、麻を植え、布を織り、神に捧げた祭祀氏族として語られてきた。しかし、その姿を「麻」と「祭祀」だけで捉えると、古代阿波の本質は見えにくい。

阿波の山には朱の気配があり、川には重い砂と光る石が流れ、谷には石英や翡翠質の石が眠っていた。古代人にとって鉱物資源とは、単なる材料ではない。

それは神の色であり、王の権威であり、死者を送る赤であり、祭祀を支える力であった。本書は、阿波忌部を「鉱物資源を見抜いた古代技術集団」として読み直す試みである。

朱、砂鉄、石材、翡翠、石英、川原石。阿波の自然に宿る資源を通して、忌部がどのように神話と王権を結び、始まりの国・阿波の古代史を形づくったのかを物語としてたどっていく。

第1章 忌部とは何者か
阿波忌部の基本的な姿を整理し、祭祀氏族・技術氏族・開拓氏族としての多面的な性格を読み解く。

第2章 麻だけでは語れない忌部
忌部は麻の一族として知られるが、その活動は布の生産にとどまらず、山野の資源利用にも広がっていた可能性を探る。

第3章 阿波の山河が育てた古代資源
吉野川、鮎喰川、那賀川、剣山系の山々を舞台に、阿波に眠る鉱物・石材・川原石の豊かさを描く。

第4章 朱を求めた古代人
辰砂や水銀朱が、古代祭祀・葬送・王権においてどのような意味を持ったのかを明らかにする。

第5章 若杉山と赤い神の色
阿波の辰砂資源に目を向け、赤い鉱物が神聖視された背景と、忌部との関係を物語的に考察する。

第6章 朱は王権のしるしだった
古墳や祭祀に使われた朱を、権威・再生・霊力の象徴として読み解き、阿波古代勢力の力を考える。

第7章 川が運んだ石と金属の気配
川は水の道であると同時に、砂鉄、石英、翡翠質の石、赤い石を運ぶ資源の道でもあったことを描く。

第8章 砂鉄を見抜いた者たち
黒砂や重い砂に注目し、古代人がどのように鉄の気配を読み、道具や武器の時代へ向かったのかを考える。

第9章 石英の白い光
石英は神聖な白い石として、祭祀や目印、鉱脈探索の手がかりになった可能性を取り上げる。

第10章 阿波翡翠と川原の玉文化
阿波の川に見られる翡翠質の石や緑色の美石を、勾玉文化・装身具・神宝の視点から読み解く。

第11章 忌部と勾玉の記憶
玉を作り、磨き、祈りに用いた古代人の感覚から、忌部が関わったかもしれない玉文化の世界を探る。

第12章 神に捧げる石、王に捧げる石
鉱物資源が神宝、祭具、権威の象徴として扱われた背景を、阿波の神社伝承と重ねて考察する。

第13章 麻・朱・石を結ぶ祭祀技術
忌部の麻布、朱の赤、石の神聖性が、祭祀の場でどのように結びついたのかを物語として描く。

第14章 山を知る一族、川を知る一族
古代の資源開発には、山道、谷筋、川筋を知る者が必要だった。忌部を地形に強い一族として読み直す。

第15章 鉱物資源と古代交易
朱、石材、玉、鉄の原料は地域内にとどまらず、交易品として動いた可能性がある。阿波の外部交流を考える。

第16章 阿波から大和へ渡った技術
忌部が中央祭祀に関わったとされる背景に、麻だけでなく資源利用と技術の知識があった可能性を探る。

第17章 忌部の神話は資源の記憶か
神話に残る天岩戸、天日鷲命、神宝の物語を、古代資源と技術伝承の記憶として読み解く。

第18章 鉱物が生んだ始まりの国
阿波が「始まりの国」と呼ばれるにふさわしい理由を、神話だけでなく鉱物資源と古代技術から考える。

第19章 忘れられた技術氏族の復権
忌部を単なる古代氏族ではなく、自然資源を神事と産業に変えた創造的集団として再評価する。

第20章 阿波忌部、山河の神を受け継ぐ者

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