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『空海の正体』―― 弘法大師伝説に隠された古代日本の知と密教の謎 ――(電子本)

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『空海の正体』―― 弘法大師伝説に隠された古代日本の知と密教の謎 ――(電子本)


■序文(立ち読み用)

空海とは、いったい何者だったのか。真言宗を開いた高僧、弘法大師として知られる空海は、今もなお日本人の心の奥深くに生き続けている。

四国遍路、密教、書、教育、土木、祈祷、伝説、そして入定信仰。空海の名は、単なる一人の僧侶の枠を超え、日本文化そのものに深く刻み込まれている。

しかし、その生涯をたどると、空海はあまりにも多面的である。唐へ渡り、密教の奥義を短期間で受け継ぎ、日本に帰国してからは、朝廷、寺院、民衆、山岳信仰を結びつける大きな存在となった。

学者であり、宗教家であり、芸術家であり、政治的感覚を持つ思想家でもあった。

本書では、空海をただの「偉いお坊さん」として見るのではなく、その背後にある謎に迫る。なぜ空海は密教を選んだのか。

なぜ四国にこれほど多くの足跡を残したのか。なぜ死後も「生きている」と信じられたのか。そして、空海の本当の正体とは何だったのか。

伝説と史実のあいだに立ち、空海という巨大な人物像を読み解いていく一冊である。

第1章 空海とは何者だったのか
讃岐に生まれ、弘法大師と呼ばれるまでになった空海の基本的な人物像を整理する。

第2章 若き空海と謎の出家
なぜ空海は官僚への道を捨て、山林修行と仏道へ向かったのかを探る。

第3章 空海と阿波・四国の山岳信仰
四国の山々に残る空海伝説と、古代山岳信仰との関係を読み解く。

第4章 密教との出会い
空海が求めた密教とは何か。顕教とは異なる「秘密の教え」の意味を考える。

第5章 唐への渡海と運命の長安
遣唐使として海を渡った空海が、唐の都で何を見て、何を学んだのかを追う。

第6章 恵果阿闍梨との出会い
空海が密教の正統な後継者となったとされる、恵果との出会いの意味を考察する。

第7章 短期間で奥義を受け継いだ謎
なぜ空海はわずかな期間で密教の秘法を授けられたのか。その背景を探る。

第8章 帰国後の空海と朝廷
帰国した空海が、どのように朝廷と関わり、国家仏教の中で地位を築いたのかを述べる。
第9章 最澄との関係と決裂

同じ時代を生きた最澄と空海。二人の交流と思想の違いから、空海の本質を読み解く。

第10章 空海の書と霊的な文字
三筆の一人とされる空海の書には、なぜ霊力のようなものが感じられるのかを考える。

第11章 空海と綜芸種智院
庶民にも学びの場を開こうとした空海の教育思想と、その革新性を紹介する。

第12章 空海と土木伝説
満濃池修築など、各地に残る空海の土木・水利伝説の意味を探る。

第13章 空海と水の霊力
井戸、泉、川、池にまつわる空海伝説から、水をめぐる信仰の深層を見る。

第14章 空海と鉱物・宝珠信仰
密教における宝珠、鉱物、光の象徴から、空海が見た霊的世界を考える。

第15章 空海と四国遍路の謎
なぜ四国八十八ヶ所は空海信仰と結びついたのか。同行二人の意味を読み解く。

第16章 弘法大師伝説はなぜ増え続けたのか
全国に残る空海伝説が、民衆の信仰とともに広がった理由を考察する。

第17章 空海は国家の祈祷者だったのか
密教の護国思想と、空海が国家に果たした宗教的役割を整理する。

第18章 即身成仏という思想
生きながら仏となるという密教思想から、空海の人間観と宇宙観に迫る。

第19章 入定信仰と「空海は生きている」伝説
高野山奥之院に今も空海が生きているとされる信仰の意味を読み解く。

第20章 空海の正体とは何だったのか
僧侶、思想家、霊的指導者、国家的知識人としての空海を総合し、その正体に迫る。

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