阿波倭國の謎 ― 邪馬台国以前から続く「倭」の原像を追う ―(電子本)
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阿波倭國の謎 ― 邪馬台国以前から続く「倭」の原像を追う ―(電子本)
著書の紹介
日本という国が成立する以前、この列島は中国の史書で「倭」と呼ばれていた。では、その倭国とはどこにあったのか。九州か、畿内か。それとも、これまで十分に語られてこなかった四国・阿波なのか。
阿波には、忌部氏、海部氏、古代祭祀、銅鐸、勾玉、古墳、剣山信仰など、日本国家成立の謎につながる痕跡が数多く残されている。]
本書は史料・地名・神社・伝承を手掛かりに、「阿波倭國」というもう一つの古代史像を探る。
序文(立ち読み用)
「倭」はどこから始まったのか?日本の古代史には、今も大きな空白が残されている。
『魏志倭人伝』には邪馬台国と卑弥呼が登場する。しかし、その所在地はいまだ確定していない。
それ以前の中国史書にも「倭人」「倭国」という言葉が現れるが、その実態はさらに謎に包まれている。
私が注目するのが阿波である。
阿波には、古代祭祀を担った忌部氏の伝承、海人系氏族の存在、吉野川流域の広大な平野、数多くの古墳や遺跡、そして剣山を中心とする山岳信仰が残されている。
もし古代の「倭」が一つの地域を指すだけでなく、多くの国々を結ぶ政治・祭祀のネットワークだったとすれば、阿波はその重要な一角を占めていた可能性がある。
本書では「阿波倭國」という視点から、日本の始まりをもう一度見直してみたい。
第1章 そもそも「倭國」とは何だったのか
中国史書に登場する「倭」と「倭人」。日本という国号が生まれる以前の列島社会を考える。
第2章 中国史書が記した倭人の世界
『漢書』『後漢書』『魏志』などから、古代中国が見た倭国の姿を読み解く。
第3章 倭国は一つの国ではなかった
数十の小国が存在したとされる倭。その連合国家的な構造を考察する。
第4章 阿波は古代交通の要衝だった
紀伊水道、瀬戸内海、太平洋を結ぶ阿波の地理的位置から、古代交流を考える。
第5章 吉野川流域に広がった古代社会
広大な吉野川流域には、農耕と集落を支える条件がそろっていた。
第6章 阿波忌部という巨大な謎
祭祀、麻、織物、開拓に関わった忌部氏。その本拠地とされる阿波を追う。
第7章 古語拾遺が語る阿波
忌部氏の歴史を伝える『古語拾遺』から、中央王権と阿波の関係を考える。
第8章 阿波と三種の神器
勾玉、鏡、剣という三種の神器と、阿波に残る玉作り・祭祀文化との関係を探る。
第9章 阿波の勾玉文化
翡翠や石材から作られた勾玉。その生産と流通から古代阿波の力を見る。
第10章 海部氏と海の倭人
阿波南部に残る海部の名。航海民のネットワークが倭国形成に果たした役割を考える。
第11章 阿波と出雲を結ぶもの
神話や氏族伝承に見られる阿波と出雲の共通性。その背景を探る。
第12章 剣山は古代祭祀の山だったのか
四国第二の高峰・剣山に残る信仰と伝承から、古代阿波の精神世界を見る。
第13章 阿波高天原説
神話の高天原を阿波に求める説を、地名・神社・伝承という視点から検証する。
第14章 天照大神と阿波
太陽信仰と農耕祭祀を手掛かりに、阿波に残る天照大神信仰の意味を考える。
第15章 卑弥呼と阿波倭國
邪馬台国論最大の謎である卑弥呼。その女王国と阿波との可能性を探る。
第16章 魏志倭人伝の道程を読み直す
従来の九州説・畿内説だけではなく、四国を含めて航路と距離を再考する。
第17章 阿波の古墳が語る権力者たち
各地に残る古墳や副葬品から、阿波に存在した有力集団の姿を推測する。
第18章 なぜ阿波は古代史の表舞台から消えたのか
大和王権成立後、阿波の歴史が目立たなくなっていった理由を考察する。
第19章 大和王権と阿波勢力
阿波から畿内へ人・技術・祭祀文化が移動した可能性を検討する。
第20章 阿波倭國という新しい古代史
邪馬台国だけでは見えない、日本列島形成の歴史。「阿波倭國」という視点から日本の原像を描く。
