空海が遺した「一つの石翡翠」衛門三郎が息絶えた阿波・神山町「杖杉庵」と空海の杖!(電子本)
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空海が遺した「一つの石翡翠」衛門三郎が息絶えた阿波・神山町「杖杉庵」と空海の杖!(電子本)
著書の説明
強欲な人物だった衛門三郎は、空海への仕打ちを悔い、すべてを捨てて四国巡礼へ旅立った。
しかし、二十回巡っても空海には会えない。二十一度目の逆打ちで、ついに阿波・神山町の山中において奇跡の再会を果たす。
息絶える衛門三郎の手に、空海が握らせた「一つの石」とは何だったのか。そして、墓標として立てられた空海の杖は、なぜ大杉に育ったと語り継がれたのか。
杖杉庵に残る伝説から、四国遍路に秘められた懺悔、赦し、再生の思想を解き明かす歴史ミステリー。
はじめに 杖杉庵に残る伝説
徳島県神山町の深い山中、焼山寺へと続く険しい遍路道の途中に、四国遍路の原点を伝える「杖杉庵」がある。
ここは、強欲な人物だった衛門三郎が、空海への非礼を悔い、二十一度目の巡礼でようやく大師と再会し、息を引き取った場所と伝えられている。
最期を迎えた衛門三郎は、来世では人々のために尽くす領主に生まれ変わりたいと願った。
すると空海は、道端にあった「一つの石」に文字を刻み、その左手に握らせたという。
さらに、空海が墓標として地面に立てた杖は芽を出し、やがて大きな杉へ成長したと語り継がれている。
第1章 阿波・神山町の杖杉庵
焼山寺へ続く遍路道に立つ、小さな庵の歴史と伝承をたどる。
第2章 衛門三郎とは何者か
伊予の豪族と伝えられる衛門三郎の人物像と、その時代背景を探る。
第3章 門前に現れた托鉢僧
衛門三郎の屋敷を訪れた空海と、八日間続いた托鉢の謎を描く。
第4章 打ち砕かれた鉄鉢
怒った衛門三郎が空海の鉄鉢を打ち落とした瞬間から、運命が動き始める。
第5章 八人の子どもの死
鉄鉢の八つの破片と、相次いで亡くなった八人の子どもの伝説を考える。
第6章 悔恨から始まった旅
自らの罪を悟った衛門三郎は、空海を求めて四国巡礼へ旅立った。
第7章 空海を追う二十回の巡礼
同じ方向に歩いても出会えなかった、長く過酷な遍路の道を追う。
第8章 逆打ちという決断
衛門三郎は空海に会うため、巡礼の方向を逆に回ることを決意する。
第9章 二十一度目の四国遍路
死を覚悟した最後の旅が、阿波の険しい山道へと続いていく。
第10章 焼山寺へ向かう難所
「遍路ころがし」と呼ばれる阿波最大級の難所と、衛門三郎の苦難を描く。
第11章 神山町で力尽きた男
衛門三郎は焼山寺近くの山中で倒れ、ついに最期の時を迎える。
第12章 空海との奇跡の再会
息絶える寸前、衛門三郎の前に現れた空海。その再会は偶然だったのか。
第13章 最後に願ったこと
衛門三郎は来世で領主に生まれ、人々のために尽くしたいと願った。
第14章 空海が握らせた一つの石
空海は路傍の石に文字を記し、衛門三郎の左手に握らせたと伝わる。
第15章 石に刻まれた言葉
「衛門三郎再来」とされる文字には、救済と再生への祈りが込められていた。
第16章 河野家に生まれた赤子
後に伊予の河野家で、石を握った赤子が誕生したという再生伝説を紹介する。
第17章 握り石が伝える転生
一つの石は、罪を悔いた者が生まれ変われることを示す証しだったのか。
第18章 地面に立てられた空海の杖
空海が墓標として立てた杉の杖は、やがて芽を出したと伝えられる。
第19章 杖から育った大杉
杖杉庵の名の由来となった大杉に、空海の生命観と山岳信仰を読み解く。
第20章 四国遍路の原点
衛門三郎の旅は、懺悔・赦し・再生を求める四国遍路の心を今に伝えている。
終章 一つの石と一本の杖
空海が衛門三郎に遺したのは、富でも地位でもなかった。それは、再生を託した「一つの石」と、命の蘇りを示す「一本の杖」であった。
阿波・神山町の杖杉庵には、過ちを悔い、歩き続けた者は救われるという四国遍路の原点が眠っている。
